「福島から語る」Vol.10 佐藤彰さん (2016年11月19日)

最後に、この震災を忘れないためにと、子どもの世代に語り継げたいと、犬の絵本を作りました。副牧師の奥様はかつて絵を描く仕事を以前していましたが、我が家の犬が震災時に亡くなったことを題材に、絵本を作成しました。朗読するのは 私の家内で、お琴とのコラボレーションです。この絵本に出てくる犬物語は餓死した犬も、一年後に捕獲された犬物語も全て、実話です。ただ、この本は一般の出版社から出していただきましたので、最後に伝道の意味で、犬を擬人化して天国での再会の場面を加えました。それでは、「くびわをはずしたパピ」ご覧ください。
(映像スタート)
最後に、この絵本は当時毎日新聞が大きく取り上げてくださったのですが、震災後鬱々とする人や怒りっぽくなる人がいても、しようがないと思う、あれだけの目に逢ったのだから、とのメッセージを込めました。それから、亡くなった人は生き残った人に、不幸せでいてほしくないなどと誰も考えていないというメッセージも。震災後は、お互い広い心で受けとめあおうとのメッセージも。
その他の本の紹介ですが、まずは私が震災の1ヶ月後、こんなことが人生であるのかと思い日々記した「流浪の教会」。1年後、まだ生きていますとばかりに綴った「続、流浪の教会」。まさか、そこから翼の教会になるとは、と記した「翼の教会」が私のジャーナル3部作です。ドイツ語、英語、韓国語などに訳されて出版されました。次に、日本基督教団から出版された、「選ばれてここに立つ」は各地で行った震災講演会の内容です。それから、私たちの震災ロードをルポルタージュしてくださった「倒れても滅びず」ですが、これを読んで私たちも、泣きました。私たちが知らなかったことがいっぱい書いてあるからです。震災1週間後に出版されたのが、「順風よし、逆境もまたよし」。その他に震災前に書いた「苦しみから生まれるもの」「祈りから生まれるもの」「信仰から生まれるもの」などもあります。「新しい旅立ち」は1日1ページずつ読んで、ちょうど毎月30日分の30ページもの。キリスト教初めてという人への「あなたに祝福がありますように」。その他、創世記50章までの、「まるかじり創世記」。「心のビタミンAとB」などもあります。
(「故郷」スタート)
長い時間ありがとうございました。