「福島から語る」Vol.9 朝尾光二さん (2018年4月21日)

こちらの二人はレポートを出して勉強して日本に来て、大熊町の仮設の原発被災者の方々の夏祭りに参加してくださった時の写真です。また、お花の先生は、簡単なペットボトルを工夫したお花の活け方の教室をやってくださいました。大阪から来てくださった歌声ボランティアのみなさんは仮設でコンサートを開いてくださいました。私、月に二回、10箇所の仮設に伺っていましたが、手芸とかは全然できないので、一回はその仮設住宅にお住まいの方の月のお誕生日をお祝いしましょうということになり、該当する方がいた場合は、誰さん、誰さんと、三、四名の名前を書いてお誕生日会をやりました。私、能がないので、そういうことを苦肉の策でやったのですけれど、これが思いの外、当たりまして、すごく喜ばれました。嫁に行って、自分の名前がついたケーキでお誕生日を祝ってもらったのは生涯初めてだと。ローソクを立てて、ハッピーバースデーを歌うのですけれど、いつまで経ってもローソクを消さないのです。
「消して下さい、切りますから」というと、「勿体無くて消せない」と言われて、ちょっと困ったこともありました。本当にすごく喜んでくださった。これを続けていました。月に一回これがあるというので、とても楽しみになさってくださいました。あとは腹話術をやってくださる方です。これは等身大の腹話術人形です。東京エレキテルとかがありましたよね。あの「だめよ、だめだめ」のような。
実は、私がこれを着せられているのです。この脇の方に言わされた通りの動作をさせられていました。こちらはプロテスタントの教会の方です。当時、宇都宮と栃木市の二つのプロテスタントの教会の方が交互に月に一遍、ボランティアに来てくださいました。これは三味線のお得意なグループが来てくださった時の写真です。こちらは函館のプロテスタント教会の方。年に一度、三泊四日で私共のところを拠点に活動してくださっていました。
これは函館のイカ踊りを踊っているところです。これが思いの外、面白い踊りでした。お茶をやる先生はお茶の道具を持って来て、お手前をやってくださったり、こちらはCTVCさんのご紹介もあって、お願いしていた東京の法律事務所の方です。岩田さんも関わっていらっしゃる『とすねっと』の司法書士の先生が月に一遍、来てくださって、よろず法律相談もやってくださいました。
これは、大崎先生が赤いジャンパーを着ている方のお話を聴いているところです。こちらは非常に特徴的な人なのですけれども、UFOキャッチャーでゲットした商品がたくさんあって、それを「ボランティアさんに上げてください」と言って、行く度にくれるのですね。この一つの商品を取るのに何千円もかかって、お母さんにいつも怒られるのですが、『もみの木』のボランティアさんに上げるんだということで、免罪符になっちゃっているのですね。なかなかやめられない。それで本当に苦労したのです。本人はとても喜んでやるのですけれど、免罪符になったのが良かったのか悪かったのか。行く度行く度にくれるので、恐縮しました。特徴的な人でしたね。
今は病院の清掃の仕事に就いて自活し始めて、良かったなと思っています。こちらはとてもご高齢の方なのですけれど、ハーモニカを演奏してくださったりしていました。
『もみの木』はこんなことをしてまいりました。ある時、楢葉町は帰還できるのに、家も立派な家があるのに何故帰らないのだ、というのが全ベース会議の中で出たことがありました。これが楢葉町の家で、とても大きな平屋なのですが、ただ、ここは楢葉のダムのすぐ近くで、山奥です。皆さん、ご承知のように、畑は除染するのですが、山は除染しないのです。だから、このお宅の裏山は除染されていないわけです。ですから、相変わらず線量が高い。小高いところを登ったところに家があります。78歳の男性が一人で住んでいます。ご自宅まで地図で教えてもらい、断って写真を撮らせてもらいました。カトリック新聞のコラムに記事を書く為に、お邪魔したのですけれど、隣には猪が荒らしている跡があるのです。