
東京のカトリック教会に福島県の野菜を買っていただけないかと相談を持ちかけたのは2011年7月でした。個人事業で始めて、2013年4月にはNPO法人となりました。皆様に助けられて、お陰様で今、毎週5、6カ所のカトリック教会で野菜を販売させていただいて、合計40カ所の教会に直接販売にお伺いしています。月に一回のところ、二回のところ、毎週のところやバザーの時だけなど、さまざまな形で販売を続けています。最初はこちらからお願いし、あとは口コミで増えていきました。1年後、2年後には断られるのではないかと心配しましたが、丸一年経った今、一カ所ももう止めましょうというところはなく、それどころか、増え続けていて、私どもを忘れず応援し続けてくださっています。本当にありがたく感謝しています。
当然のことながら、私たちの出荷する野菜は放射能の測定をしています。除染の努力も惜しまず行っています。放射能のことについてはかなり神経を使っています。今となっては除染をし、放射能測定をして安全確認している福島産の農産物の方が安全ではないかと各地の農家は異口同音に言います。放射能に関しては、福島県だけの問題ではないようです。他県でも高い濃度のものが確認されました。このような状況だからこそ、冷静に、あらゆる角度から調べる必要があるのかもしれません。
福島県の農家の中には、農業を諦めてしまう方もたくさんいます。また反対に、農業に対する愛情から何としても復興させたいとの思い入れの強い方もいます。福島県は無農薬農法の方も多く、私の関係している方も有機農業や微生物を使って土壌改良に努めています。